C-HRオーナーとオーナー予備軍へ贈るコラム-BEYONDエンジニアのC-HRへの超偏愛

2017.11.30

C-HR性能編 C-HRの目指した「我が意の走り」。作り手の心意気

C-HRは新世代のTNGAプラットフォームを採用したプリウスに続く第2弾で、トヨタの「もっといいクルマをつくろう」を象徴するクルマでもあります。デザインに注目が集まりがちですが、実は走りにフォーカスを当て開発してきたクルマという側面もあるのです。


【目次】

目次1 プラットフォームはクルマの体幹と骨格だ
目次2 個性の異なる2つのパワーユニット
目次3 まとめ 真の意味での「我が意の走り」とは


プラットフォームはクルマの体幹と骨格だ

速く走るということよりも、どんな路面でもどんな車速、天候でも思った通りに動けば、安心感のある走りができて、ドライバーが思った通りに正確に走り、曲がり、そして止まることができるのが「いいクルマ」の条件です。

C-HRの走りの「肝」となるプラットフォームには、4代目となる現行プリウスに初採用された新プラットフォーム「TNGA」(TNGA-Cプラットフォーム)を採用していますが、C-HRでは、ホイールベースを短縮したものを使っている為、単なるプリウスのSUV版ではないC-HR専用のプラットフォームとなっています。

C-HRはアスリート並みの”体幹”を手に入れている

クルマのプラットフォームは走りに欠かせない“根幹”です。TNGA では人間に例えるなら骨格や体幹にあたる部分を、徹底的に鍛え上げています。その結果、シンプルな形状で軽量・高性能なプラットフォームと、低い位置への搭載を前提に開発され、飛躍的な運動性能の向上を実現のです。

C-HRは TNGAというアスリート並みの”体幹”を手に入れたわけです。そのプラットフォームがあってこそこそ、パワフルなパワーユニットや入念にチューニングされた足回りが生きてくるのです。”体幹”大事ですよね?

”我が意の走り”を達成する味付けは足回りだ

C-HRの売りの1つは「我が意の走り」。この「走り」にダイレクトに影響してくるのがサスペンションです。「そんなに飛ばさないし、関係ないんじゃ?」と思われるかもしれませんが、車体をふらつかせずハンドリングを向上させ、一方で、はクッションとなって乗り心地を向上させる。サスペンションは、速く走るためだけのものではなく、ストレスのない安全で安心感をもたらす、重要ポイントなのです。

C-HRの足回りの開発にあたっては、世界の様々な道での走行テスト・欧州の一般道路でのステアリングやショックアブソーバーのチューニングなど、運動性能にこだわってC-HRならではの「味付け」を実施しました。

そんな思いの元、出来上がったC-HRのリアサスペンションは、ダブルウィッシュボーン式でダンパーは定評のある独ザックス社のものを用いており、高いボディ剛性とともに乗り心地の良さに貢献しています。また、プリウスではゴム製だったプッシュを金属製に変えてハンドリングを向上させるなどの小技もきかせています。

個性の異なる2つのパワーユニット

C-HRには、個性の異なる2つのパワーユニットがラインナップされており、コンパクトSUVクラスでトップレベルの燃費性能と、パワーのある走りを実現するのがハイブリッド車。爽快な走りと優れた燃費性能を実現させたのが、1.2L直噴ターボエンジンです。

ハイブリッド専用車でもなく、通常のNAエンジン車を用意するわけでもない、このこだわりがC-HRという車を特別なものにする決定的な要素となります。まずはそのパワーユニットを見てみましょう。

低燃費と加速感を高次元で融合させたハイブリッドSUVという新しい提案

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C-HRハイブリッド車のスペック
【エンジン】
最高出力〈ネット〉:72 kW(98PS)/5,000r.p.m
最大トルク〈ネット〉:142N・m(14.5kgf・m)/3,600r.p.m
【モーター】
最高出力: 53kW(72PS)
最大トルク:163N・m(16.6kgf・m)
システム最高出力:90kW(122PS) ※エンジンとモーターにより、動力性能として発揮できる出力

JC08モード燃料消費率:30.2㎞/L
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ハイブリッド車の利点は、プリウス譲りの低燃費性能だけと思われがちですが、その小型・軽量化かつ回生エネルギーをしっかり取り込める高い充電特性を実現するニッケル水素電池と、新巻線方式を用いた高回転モーターを採用することで、小型・軽量化および、高出力化を実現していることで、気持ちよい加速と高速域での余裕ある走りも魅力の一つです。

停車時はもちろん、アイドリングストップ。そして、スタート時はモーターで発進。アクセルを踏むと、モーターだけで発進するので、静かに、そしてスムーズに走り出します。さらに、Vドライブモーを選択すると、モーターのみで走行可能となり、住宅地などで早朝や深夜にエンジン音を気にしなくてすみます。

通常の走行時にはモーターとエンジンを効率よく制御・駆動し、状況により充電も行い、低負荷時はモーターのみで走行することもできます。さらに加速時には、エンジンに加え、バッテリーからもパワーを供給しモーターも駆動。伸びのある加速フィーリングとなります。また、減速時には車輪がモーターを駆動し、発電することでエネルギーを効率よく回収し、バッテリーに充電することが出来ます。

ダウンサイジングターボエンジンによる爽快な走り

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C-HRハイブリッド車のスペック
最高出力:116ps(85kW)/5200-5600rpm
最大トルク:18.9kgm(185Nm)/1500-4000rpm
JC08モード燃料消費率:15.4㎞/L
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日本国内においてはまだなじみの薄い、ダウンサイジングターボエンジンの1.2L直噴ターボエンジンですが、小排気量ならではの爽快な吹きあがりと、低回転から威力を発揮する直噴ターボの高トルクにより、ハイブリッドとは異質のドライブフィールを味わえます。

そのため、C-HRの掲げる「我が意の走り」には、ハイブリッドよりも、この直噴ターボ車こそがしっくりくるはずです。そして、ハイブリッドにはない4WDが標準であることから、道を選ばない全天候型SUVスポーツという特徴を持ち、C-HRの「元気印」担当というキャラクターになっています。

北米仕様には2.0LのNAエンジン車が存在し、マツダのCX-3のように国内でもラインナップできたはずですが、4WDの仕様が欧州仕様の1.2Lターボ車にしかなかったようです。うがった見方をすれば、日本人には北米仕様より欧州仕様の方がイメージが良いので、という理由もありそうです。

1.2L直噴ターボエンジンには、シングルスクロールターボチャージャーとバルブ開閉タイミングを最適に制御するVVT-i、VVT-iを組み合わせ、さらに最適な燃焼効率を実現する先進の燃料噴射システム「D-4T」を採用しています。1,500r.p.m.から4,000r.p.m.という幅広い回転域で2.0L車並みの185N・mの最大トルクを生み出し、アクセル操作に対する瞬時のレスポンスや、素早く伸びていく加速フィーリングをもたらしています。

まとめ 真の意味での「我が意の走り」とは

C-HRの目指した「我が意の走り」。作り手の心意気とその内容はわかることが出来ても、最後に判断するのはユーザ-自身です。もし、その熱い想いが伝わらなかったとしたら、なんの意味もありません。「我が」とは実際にハンドルを手にする貴方のこと。C-HRは貴方の求める走りにこたえてくれるでしょうか?それはハイブリッドですか?それとも直噴ターボでしょうか?